看護師のイメージは「安定した職種」「白衣の天使」「女の子の憧れの仕事」です。男性から見ると看護師の女性は「優しい女性」「彼女やお嫁さんにしたい」職種でもあります。実際に看護師に就いてみると「仕事がキツイ」「患者さんの排泄物の処理などの仕事が有り汚い」「血液や危険な薬品を取り扱う事も有り危険」と言われ「3K」と呼ばれる職種になっています。しかし、「3K」から「4K」に変わりつつ有ります。4っ目のKは、「給料が安い」です。
「えっ!看護師は安定した職種だよ?給料安いの?」「あんなに頑張っているのにどうして?」と疑問に感じますよね。看護師の仕事の量は他の職種に比べると多いです。それに見合った給料が出ていないと言う事です。何故、給料が低いのか?ご紹介します。
看護師の主な仕事は?
看護師の主な仕事は患者さんのケアが殆どで、日勤や夜勤等を交替でこなして行きます。病棟だと患者さんの保清、排泄介助、食事介助、採血や点滴。そして経過を記録に残すためにカルテへの記載を行います。医師や他の看護師への申し送りと医師を診察や手術をサポートする事も看護師の仕事です。
何故、給料が低いのか?
最近、残業代カットをする病院や施設は少なくなって来ています。それでも少ないのは理由が有ります。
勤務変更で急な出勤になっても手当てが無い事がある
同僚が急病や家庭の事情で休んで、急きょ勤務を変わった看護師が多いと思います。「今日、休みなのに急に?」「急な、休日出勤なら給料多くしてよ!」と言う気持ちになりますが多くはなりません。他の勤務日と交換するか?又は通常の勤務の給料になります。勤務変更を快く引き受けてもかえって損をしてしまう事が多いです。
研究発表原稿やレポートを書いても給料には変化が無く、研究発表をしても給料は変わらない
私も介護施設で「傾聴と回想療法」の研究発表のための原稿作成と発表をした経験は有りますが、給料に変化は有りませんでした。発表会場までの交通費は後に支給され、研究発表で賞金を頂いても従業員のお土産代になってしまった経験が有ります。レポート作成や発表原稿は上司からの指示で行いますが、頑張って文章作成しても給料に繁栄されず研究発表に参加をしても給料アップしないため損に感じますよね。レポート作成は自宅に持ち帰って行う看護師が多いため、どう考えても勤務外手当てが発生しています。
年末年始や祝日手当てが低かったりで税金や保険に消える
年末年始は、誰でも休んで自宅で家族と過ごしたいものです。それを我慢し勤務する看護師はいます。何故、我慢するのか?それは、年末年始手当てをもらうためです。
12月と1月の給料が高いと嬉しいですよね。でも、明細を見てガッカリしてしまう看護師が多いです。年末年始1日分の手当てが五千円~一万円くらいの病院や施設が殆どです。12月の30日から1月の3日までの出勤で二万五千円~五万円の手当て支給です。
見た目は「おお!すごい多い」と感じますが、会社の保険や税金で全て手当てが消えてしまいます。こうなってしまうと「年末年始、頑張ったのに・・」「出勤したのに意味が無いな」と不満に感じますよね。
オンコールや自宅待機手当てがない
オンコール体制とは、訪問看護師さんや施設看護師さんに多い体制です。オンコールは施設や在宅で体調が急変した人の対応を行いますが、オンコール体制の決まりは施設や在宅から夜間に呼ばれて施設や在宅に到着してからオンコール手当が発生します。オンコール当番の看護師は呼ばれないと思っていても、緊張感を持ち自宅待機をすると言う事です。自宅待機の手当ては当然有りません。
看護師の給料アップ方法は?
夜勤専属看護師や夜間帯の仕事を探す
夜勤専属看護師は、日勤看護師よりも給料は倍です。勤務日数が少なくて休みもキチンと有ります。給料が倍なので、私の知っている看護師さんで「息子の進学のお金のために夜勤専属している」と話されていた人もいました。本当にお金が必要で目標がある看護師さんに夜勤専属看護師と言う仕事はオススメです。
新たに資格を取る
福祉施設勤務で5年以上勤続年数が有ればケアマネージャーを取得する看護師は多いです。自分自身も、カウンセラーの資格を取得していますが現在の職場ではあまり給料には繁栄されていませんでした。
病院の看護師で新たに資格取得となると助産師や保健婦又は認定看護師もあり、准看護師で有れば正看護師の資格を取得すると言う手も有ります。病院や施設によっては資格取得したことで、お祝い金が出る所も有ります。しかし、資格取得まで研修への参加が有りその際、仕事に穴を空ける状態になってしまいます。
資格取得する際は、同僚や師長や上司に伝えておく必要があります。
ダブルワ―クを行う
日中、クリニック勤務を行って夕方から夜間部の看護学校で講師をしていた看護師がいたりと簡単に言えば副業をされている看護師はいます。給料に余裕が無いと「もう一つ仕事しようかな」と言う気持ちになってしまいます。副業は悪い事と思ってしまう人が多いですがそれは、大きな間違えです。現在、副業を認める企業が増えて来ています。
これからは、副業は当然になって来ると思われます。副業は、看護師業務だけでは有りません。日中看護業務をして自宅でシール貼りや仕事が始まる前に、新聞牛乳配達をしている看護師さんも中にはいます。
看護師派遣会社への登録
「会社が休みの日に、一日でいいから他の所で稼ぎたい」と思われる人は、看護師派遣会社へ登録してみると「年末の一日だけお願いしたい」「献血センターで一日だけお願いしたい」等、単発求人を紹介されます。
休みの日に少しの時間で稼ぎたい看護師さんは、派遣会社へ登録して休みの日を指定して求人を探してもらいましょう。派遣看護師の仕事は単発だと給料が高いことが有ります。
どんな求人が有るのか?
簡単に紹介すると「健診車での看護師業務」「献血センターでの看護師業務」「年末年始の病院や施設での看護師業務」等が有り、高時給だと聞きます。又、「朝、夕方だけの経管栄養注入やインスリン注射」など時間を決めて行う看護業務も有ります。
給料が低かったり待遇がブラックな看護師求人は?
残業代カット、サービス残業は当然な会社
最近サービス残業や残業代カットを行う病院や施設は少なくなってますが、まだ残業代をカットしている病院や施設が有ります。残業申請しても「えっ!残業付けるの?残業は、あなたが業務が遅いからだから自己責任だよ」と言う、施設に勤務した事が有ります。
残業代のカットは労働基準法でも違反しており、パワハラも有り酷いです。
夜勤、当直明けでも勤務させる
夜勤や当直明けでも「職員いないから、昼までお願いね」と言う病院や施設は田舎等に多いです。田舎は看護師が不足しているためです。それでも残業申請しても、通常勤務やサービス残業になってしまうケースが多いです。
夜勤、当直明け勤務は当然労働基準法で違反しています。何度もこのような勤務をすることで過労の原因になって退職してしまう看護師が多いです。
連続勤務
人は休みが有るから仕事を頑張れます。それは看護師もそうです。しかし、10日連続勤務をさせる病院や施設も中には有ります。連続勤務しても給料は変わらなずに体調だけ崩してしまいます。
住宅手当や通勤費無しで保険にも入れてくれない
住宅手当や通勤費が支給されない施設もあり、試用期間終了後に保険に入れる約束がなかなか保険に入れてくれずに、高い保険料を自分の給料で払う看護師さんもいます。これは本当にブラック企業なので労働監督署に通報しましょう。
給料に不満がある場合の対策は?
「給料を上げて下さい」と言っても病院や施設は何にもしません。それは、他にも従業員を抱えているからです。では、どのようにこの不満をぶつけたらいいのか?それは、頑張らないことです。
休める時に休む!年末年始も我慢しない
給料が変わらないので有れば、年末年始やゴールデンウィークは、休んで家族との時間を大切にしましょう。又、お休みにダブルワークや副業をしても良いでしょう。休みを取る事は自由です。もう我慢しなくて良いのです。
有給休暇はためずに使いましょう
有給休暇は体調不良時に使うと言う考えを持っている人はいませんか?有給休暇はためていても何にもなりませんし、たまった有給休暇を買い上げる事も出来ません。最後には消えて無くなってしまいます。そう考えると勿体ないです。どんどん使って気分転換をしていきましょう。有給休暇を使う事に抵抗が有る人は、月に1~2回を目標に使ってみましょう。
給料に反映される仕事をする
レポートや研究発表の指示が上司から出た場合、普通では従いますが、「このレポートや発表は何かプラスになるんですか?」と聞いてみる事が大切です。プラスにならない場合は、断ってもいいと思います。従業員は沢山います。レポートや研究発表は他の看護師にでも出来ます。サービス残業や勤務外になるので有ればきちんと断ることも大切です。
安易に勤務変更をしない
「子供が体調が悪いから代わりに出てもらえる?」と私も同僚に言われて勤務変更を行ってみたり、休日出勤をした事が有ります。しかし、これが何度も何度も続くと「私の休みなのに、この人は何なんだ?」と不満に思えて来ます。
同僚のお願いで勤務変更を行う事は優しいイメージが有りますが、自身が損をしている可能性も有るのです。よく考えて勤務変更をしましょう。又、休日出勤をする場合、代わりの休みを取れる条件で有れば出勤可能である事を上司に伝えましょう。代休の日にちをあらかじめ決めておいた方が良いでしょう。
まとめ
給料が低い職種は、実は看護師だけでは有りません。介護員や保育士も低く、何と美容師さんも給料が低い場合が有ります。この職種の共通点は、人を相手にする職種と言う事です。病気の人をケアする、障害が有る人をケアする、人を綺麗にする、子育てをするお母さんのために子供のケアをする。全て人に関わるお仕事です。
「こんなに頑張っているのに」と思う人が沢山います。今後、労働基準法が変わって行き、人と関わる職種の給料や待遇が変わって行く事を私も願っています。