白衣の天使と言われて病院や施設で患者さんを親身になってケアを行う看護師。そんな看護師にも不満や怒り、そして「辞めてやる!」と言う物に繋がる原因や理由が有り一人一人その理由が異なって来ます。そこで、私自身の退職理由と「辞めてやる!」と希望している看護師の辞めたい理由をご紹介致します。
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「辞めてやる!」辞めてしまった理由
夜勤無しだが、月二回の当直勤務!翌日も勤務と言う激務
特別養護老人ホームは私が自身が初めて就いた職場でも有ります。看護師は当直と言う勤務が月二回有ります。当直とは特別養護老人ホームでの事務所受付で電話番と受付を夕方五時から翌朝の九時まで行う業務です。
仮眠は3時間で当直勤務中に施設にいる患者さんが亡くなれば、仮眠の時間でも対応を行い地震が起きても施設内を見回ります。「仮眠3時間?疲れる」「大変だ!勿論、翌日は明け休みで帰れるんですよね?」と思う人いますよね。
その施設は看護師が少なく特別養護老人ホームとディサービスが隣に併設されており兼務なため明け休み無しで夜の六時まで勤務を行います。それでも給料が変わらず、当直手当5000円のままで体力的にキツイ為、退職しました。これは、労働基準法違反で最近の施設に多く有ります。福祉施設は看護師が不足しています。そのため、求人は出しているが入社は無く勤務している看護師さんで回してしまいがちです。それが看護師の離職率を上げている原因となります。
会社が無くなる?大手訪問介護会社の不祥事と法律違反
まさか自分が勤めている会社が無くなるとは誰も思いませんよね。大手の訪問介護会社の不祥事が発覚してしまい退職してしまった事が私自身有ります。
全国展開していてテレビコマーシャルにもなった有名な会社で「ここにいれば安心」「給料が高いから」と私自身も満足していました。しかし、この会社の上役の不祥事が発覚しテレビニュースで話題になりました。そうなってしまうと「悪い介護会社」と言うイメージが強くなり会社のユニフォ―ムを着て歩いていると「悪い看護師!」「もうお前の所は使わない!」と言われて石を投げられてしまったり、包丁を持って追いかけられた事も有り「命の危機」を初めて感じ退職しました。
その会社は現在は他の会社と合併し名前が変わっています。社員は命の危機を感じた場合は上司に報告するのが決まりですが、当時の上司はニュースで話題になると休みがちになってしまい吸収合併後に勤務開始をしたため頼る上司がいなかった事が大きな問題点となりました。
又、法律違反をする福祉事業所は、従業員を会社の保険に入れると約束していて、なかなか入れてくれない所も有ります。完全に労働基準法違反となりますので、労働監督署に報告する事が必要になります。
未経験でもOKの求人だったと思ったら条件が違い・・・
介護福祉施設の経験ばかりでは良くないと思い、近くの眼科クリニックの求人をハローワークで見つけ問い合わせて面接を行い入社が決まる。求人票には、「未経験でも可能」「教えます」「看護業務を主に行って頂きます」と記載していました。
「看護業務は採血とか診察補助かな」と思う人が多いですよね。この眼科クリニックは違いました。
入社時は診察業務や採血や検査を担当していました。少しずつ眼科の専門的な検査を教えて頂きながら院長からも「二年で育てます」と言われていましたが、入社してから三ヶ月し診察補助業務が産休から復帰して来た医療事務の女性がするようになりました。
「あれ?私しなくていいのか・・」と思い仕方が無く検査の方に回っていましたが、先輩看護師や検査技師が検査の内容や処置方法を教えてくれなくなって行きました。半年経つと検査業務も無くなり、玄関掃除や駐車場の除草作業をするようになりました。
「役に立たないし立っているだけだし・・」と先輩看護師からも言われて仕方なく用務員業務を行っていました。産休中の検査技師が復帰し院長から「経験者が戻ってくるから、辞めていいよ」と言われて退職しました。
よくよく考えると求人票の条件と異なっていて産休代替なら条件に書いて欲しいと思いましたね。ハローワークの求人は記載している条件と異なっている事が有るので要注意です。
「辞めたい・・」と思ってしまう理由
理不尽な勤務体制!「私だって日曜日休みたい」
「土日祝日休みは、家庭持ちの人優先で!」と言う会社はまだ有りまるす。私が勤めている現在の会社もそうです。しかし、「私だって休みたいです!何で独身は休めないんですか?」と聞いた事が有ります。
子持ちの看護師は子供の体調不良で急遽休んでしまう場合が多いです。その場合は残った看護師でサポートするのですが、代わりに出勤するケースも多くきちんと代休を確保する必要が有ります。
又、急遽休んでしまった看護師は「今日、お休みもらうから今度の土日休みと交換で」等の声掛けは必要です。これを怠ると「何なのさ!私ばっかり」「こんな休めない所、辞めたい」と思ってしまう看護師は多いです。
「子供は産まないで!」マタハラ発言上司
これは、私の友人が経験した話ですが病棟勤務の友人には彼氏がいたのです。交際半年の彼氏で私自身も、友人が幸せそうで安心していました。しかし、友人が勤務する病棟の看護主任からの何気ない言葉で友人は落ち込んでしまったのです。
休憩中に友人が同僚と休みに彼氏と温泉に行く事を話していると、看護主任がそこに来て「誤った事はしないで下さいね」と言いました。友人と同僚は解らず首を傾げていると看護主任は「子供を作るような行為はしないでね!今、看護師が不足していて産まれても困るから・・産まないようにしてね。わかるよね?」と言いました。
友人はその発言に驚きショックだったと話していました。看護師長に友人は「辞めたい」と相談し違う病棟に移動をさせてもらったと話していました。今でも、看護主任の言葉を思い出すと悲しいしショックと話していました。これは完全に、マタハラです。女性は子供を産む権利は有ります。「産まないでね」と言った看護主任は人権侵害となります。
最近、テレビニュースでも保育士が妊娠し園長にマタハラを受けたと言う事が話題になっています。マタハラは犯罪になりますので、マタハラ発言が有りましたら労働監督署に報告しましょう。
同僚や上司からの理不尽な叱責
勤務していると、上司から厳しい指導が入る事が有ります。そして同僚からも強い言葉を言われる事も有ります。しかし納得出来る指導や言葉なら良いですが、理不尽な理由で暴言や厳しくされてしまうと「頭に来るんだけど!」「辞めてやろうか」と思ってしまう看護師はいます。
これは今の職場の出来事なのですが、正規雇用の私が年上の派遣看護師さんに「今日はよろしくお願いします」と話すと「年下のくせにうるせ!」と言われてしまいました。周りにいる他の正規雇用の看護師や勤続年数が長い看護主任は見て見ぬふりで、私が困っていても助けてくれません。
この派遣看護師は私が業務中にアラ探しをしては、上司に逐一報告をしていました。一時間にトイレに何回行くか?等「トイレに行ってサボっている」と上司に報告していたのです。
上司に勤務終了後に個人面談をされて「トイレに行ってサボる事は良くない」と言われて私も怒りがこみ上げて来て「生理なのにトイレに行っては駄目な職場なんですね!こんな会社なら辞めてやるよ!」と言って帰りました。
翌日、上司から謝罪され退職を止められ派遣看護師を「同僚のトイレの行く回数ばかり数えて業務に集中していない」と言われ派遣切りされました。このような理不尽な理由で怒られてしまうと、怒りよりも呆れてしまいますよね。
良いとこ取り上司
よく施設や病院で合同研究発表と言う物が有り、チームでの発表が有ります。私は一度傾聴についての研究発表を行い、賞を頂いた事が有ります。個人での研究発表だと自分の名前で発表が出来ますが、チーム発表した場合自分の名前が書いていないでチームで組んだ上司の名前のみが記載されている事が多いです。
研究文章には勿論、自分の名前は記載されていません。「研究とための取り組みを自分だけが頑張った」「自分だけで行いました」と上司に言われた場合、チームを組んで一緒に取り組んだ部下や看護師はどんな気持ちになるのでしょうか?
「私も頑張ったのになあ」「何で、私の名前が無いのかな」と疑問になり「辞めてやろうか」と不満にもなります。これは部下や看護師が行った事をいかにも自分だけが行ったと話す、いいとこ取り上司です。
この場合は、辞めても良いですが辞めないで個人の研究発表に取り組んでみてはどうかと思います。上司に「合同でやろうよ」と言われても協力はせずに自分だけの研究を行うべきです。
患者さんやその家族の対応に問題が有る
看護拒否をする患者さんや苦情が絶えない患者さんの家族は多く対応方法も悩んでしまいます。例えばベッドから転落してしまった患者さんがいると転落した理由は看護師の観察不足で看護不足と事故を全て看護師の責任だと苦情を言って来る家族もいます。
看護師は事故が有った場合は上司に報告するのですが、その上司がしっかりと事故対策を考えてみたり家族への対応をしてくれる上司で有れば良いです。部下看護師に責任丸投げの上司もいます。そんな上司の場合だと、部下看護師も「上司が助けてくられない」「私ばかり家族に指摘される」「辞めてしまいたい」と思ってしまいます。
患者さんの最期の対応でショック
看護師さんの中で特に新人看護師には患者さんの最期、つまり亡くなった患者さんのを見てショックで悲しくなり「辞めたい。もう死ぬ瞬間を見たくない」と思う看護師はいます。いつも笑顔で話している患者さんが急に亡くなれば悲しい事は正しい事です。
「泣いては駄目!」とよく言う看護師さんがいますが泣いても良いと私自身も思います。それに患者さんは亡くなる前は生きていたのです。最期に送り出すのは看護師やご家族です。看護師は患者さんの最期を受け入れる必要が有ります。悲しい気持ちになると言う事は、看護師自身がその患者さんにきちんと関心が有ったと言う事になり正しい事です。
ホスピタルクラウンでもある、パッチアダムスは「病と闘う場所では死は敵では無い。一番の敵は患者さんへ無関心になってしまうことだ」と話していました。患者さんが亡くなった時に悲しむ事は正しい事なのだと思います。
まとめ
看護師さんは、表に出さずに陰では悲しんでいたり不満を抱えている事が有ります。上司はそれに気付く事が大切ですが、気付く事はとても難しい事なのです。看護師の彼女や友人が身近にいる場合、労わりの声掛けをしてみてはどうでしょうか?少し心が癒されて楽になる看護師さんもいます。